寿司の置かれ方を見てみて


職人が握りを握ってカウンターなりゲタなりに置くね。
それを寿司の世界では「つける」って言うんだけど、
寿司ってのはつけたらすぐに食うもんなんだ。
置いといたって、旨くなりゃしないんだよ。
じゃあ、どうやって食うかって話なんだけどね。
握り寿司が出てくる時の位置、分かるかなあ。
時計でいうと、11時から5時の向きで置かれてるでしょ。
あれ、ちゃんとした理由があるんだよ。
考えりゃすぐに分かるけど、つまみやすいのね。
12時から6時の垂直方向も、9時から3時の水平方向も、
食べる側がつまみにくいからダメと決まっている。

これが盛り付けとどう関係あるのかってことなんだけど、
盛り付けはとにかく食べやすさという機能が優先事項。
それを最も分かりやすい形で見せてくれるのが握り寿司なのよ。
でね、お客さんがもし左利きだったとするじゃん。
職人は癖がついてるからいつも通りにつけるんだけど、
最初の一貫をお客さんがつまんだ瞬間に「あっ」と思うよね。
で、気がついたら、そこから寿司を逆向きにつけるのさ。
いつもとは線対称に、1時から7時の向きに置くってこと。
いつも通りに置いて、「ウチはこうだから」なんて言わないよ。
世の中には融通の利かない料理人や店も多くて、困っちゃうよね。
前回はヴィジュアル系のラーメンをこき下ろしたけど、
料理を供する側が食べやすさを蔑ろにしていい訳がない。
食っちゃえば同じだろうと言われれば、そこは認めるよ。
でも、細かい気遣いのできないヤツにいい料理は作れない。
これだけは、料理人を見てきた経験から断言できるんだよ。

次からは、テーマを絞らずに少し自由に書くわ。
2018 / 05 / 18 ( Fri ) 18:16:08 | 日記 | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
盛り付けの意味


盛り付けって、そんなに大切なの?
例えばこのラーメン、旨そうに見えるかい。

ドン引きラーメン 

以前にもどこかで使った画像なんだけど、今見てもひどい。
一番の問題は、大量の白髪ネギだよね。
これは、具なのかそれとも薬味なのか。
こんなのをほぐしてたら、麺が伸びちゃうだろ。
かといって汁に沈めたら、全体が団子になっちまう。
一口で食べたりしようもんなら、噛み切れなくて
涙目になって丸呑みするのがオチだわね。
見た目だけしか考えていないからこういうバカができるのさ。
こんなところに手間を掛けてちゃ、労力の浪費ってことだ。
一見キレイそうに見えるけど、糸唐辛子もそうだよ。
糸唐辛子ってのは辛くないし、風味もありゃしない。
それでいて値段はそこそこ高いという、扱いにくい素材だ。
だけど、色味を足したくって乗っけるんだよね。
バカとまでは言わないけど、ムダもいいとこだ。
ザクザク切って乗っけただけの水菜もそう。
あの香りでは薬味としては不十分だし、具としても弱い。
昔のラーメンの青味はホウレン草か小松菜だったけど、
ほら、茹でないと食えないから手間がかかるじゃん。
それで、生でも食える水菜を採用するようになったんだ。
つまりは、料理をする側の横着ってことさ。
同じ生を使うのなら、水菜よりも断然三つ葉が勝るよ。
好き嫌いは分かれるところだと思うけど、香りは魅力的だ。

遠い昔のことなんだけど、函館の朝市で毛蟹ラーメンを食ったの。
ラーメンの上に毛蟹が一杯ドカーンと乗って出てくるんだよ。
それはもうインパクトだけの、こけおどしの世界だよね。
だって、カニを食ってりゃ麺が伸びるし、麺を食うにはカニが邪魔。
豪華なようでいて、不親切極まりない供出だろ。
カニの隙間から麺を持ち上げて食って、後からカニを食ったもんだ。
あれなら、別盛りで出してくれた方がはるかに有り難い。
つまりね、盛り付けは食べやすさを第一に考えろってことなのよ。
最近じゃインスタ映えだかなんだかビジュアル優先が横行してるけど、
それは料理の本道ではないということをよく分かってもらいたい。
仮によ、刺身の皿の一番奥にワサビがあったら、どう思うよ。
どう考えたって使いづらいに決まってんだろ?
小皿の醤油に溶くにしても刺身に直接乗せるにしても、
やっぱりワサビは手前に盛ってある方が食べやすいんだよ。

やたらと量を盛り込んじゃう料理も、親切とは言えないね。
口に運ぶものなんだから、持ちやすさや食べやすさを考えないとね。
量を多くするならお代わりさせればいいだけのことなんだから、
蕎麦の超大盛りとか寿司のこぼれ何々みたいのはナンセンスさ。
ところが世の中にはそれを有り難がる人も多くて、困るね。

次も盛り付けの話、握り寿司。
2018 / 05 / 04 ( Fri ) 11:45:19 | 日記 | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
まな板の上の水


昔の、木のまな板を想像していただきたい。
あれがカンカンに乾いた状態で魚を乗せたらどうなるか。

 生臭さが取れなくなる

じゃあどうすりゃいいかってえと、まな板を濡らしておくのね。
水を掛けるなり水に浸すなりして、水分を吸わせておくの。
その水分をよく切って、さらに布巾で丹念に拭き取るのが肝心。
こうして準備をしておけば、使った時に臭いが移っても安心。
使用後に水洗いすれば、臭いはちゃんと抜けてくれる。
布巾はこまめに洗う、これはもう常識中の常識。
今となっては木のまな板の方が珍しくなっちゃってさ。
家庭はおろか、料理屋でもプラのまな板を使ってるわ。
ほんと言うと、木のまな板のほうが包丁に優しいんだよね。
プラのまな板を使うと、包丁がすぐに切れなくなっちまうんだ。
プラしか使ったことのない人が木を使ったら、どうするんだろう。
予め水を与えておくなんてこと、しないよね。

落し蓋も、全く同じ理屈なんだ。
料理番組なんか観てると、「落し蓋は濡らして使いましょう。」って。
それ自体は間違っちゃいないんだけど、まな板と一緒だからね。
使う直前にちょろっと濡らしたって、そんなんじゃ間に合わない。
最低でも10分ぐらいは水に浮かべておかないとダメだ。
一度何かの臭いがついちゃったら、まず取れないと思った方がいい。
内緒の話だけど、我が家にも油揚げの臭いのついた落し蓋が一枚ある。
こうなったら、これはもう油揚げを煮る時専用ってことになるわけよ。
知らなきゃ仕方ないけど、知っておいて損はないと思うわ。

次は目先を変えて、盛り付けの話をしてみたい。
2018 / 04 / 30 ( Mon ) 23:30:49 | 日記 | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
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