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俳句の日


<ひっぱれる糸まっすぐや甲虫 高野素十>
今日8月19日はその語呂合わせからハイクの日、すなわち俳句の日です。
なんかムリヤリ感丸出しで、そんなことでいいのかと心配になります。
が、ちょいと文学的に俳句の話をしようかと思いますので、お付き合いください。

俳句に季語が必須であるのは皆さんご存知ですよね。
先日掲載の<終戦日妻子入れむと風呂洗ふ>では『終戦日』が季語です。
終戦日、終戦の日、終戦記念日、いずれにせよ8月15日と決まっていますので、
これらはいずれも秋の季語として分類されています。
今回掲載の句では『甲虫』が季語、カブトムシは当然夏の季語です。
でも、季語さえ入っていれば俳句か?となると、それは見当違いです。
俳句は詩なのであって、決して散文や説明文であってはいけません。

そのあたりを続きで。
興味のない方、拒絶反応が起きた方、さようなら~♪
詩というのは、凝縮された心です。
俳句は、たった17文字の中にその心を映し出す世界です。
<朝起きて 飯を食ったら 糞が出た>こんなのは論外です。
季語があるとかないとかではなく、詩になっていませんから。

<古池や 蛙飛び込む 水の音> この芭蕉の俳句をいじってみましょう。
<古池に 蛙飛び込む 水の音> 印象はどのように変わりますか?

『古池や』と切ることが大切です。
俳句では「切れ字」というのですが、切れ字のあるところに感動の中心があります。
ですから、この句では「池が古い」ことが芭蕉の感動の中心なんです。
古池ですから、そこそこの大きさでしょうし、キレイでもないのでしょう。
ただ、その池はひたすら静かなんです。
そこにどこからか蛙が飛び込んだ…。
ちょぽんという、小さな音。
弱々しい波紋。
すぐに訪れる、元通りの静寂。
なまじ小さな音が立ったために、静寂が強調される図式。
そこに俳句の世界があります
一瞬を切り取るのは写真にも似ているのですが、写真とは決定的に違います。
絵がないんです。画像がないんです。
そのイメージは、詠む人から読む人へと委ねられます。
これを『古池に』とやってしまったら、「あ、そう?」で終わりですよ。

<ひっぱれる糸まっすぐや甲虫>再掲ですが、この俳句の命は『まっすぐや』です。
甲虫に糸を括りつけたのは子供のイタズラでもあるのでしょう。
その甲虫ですが、のっそり歩くと意外に力強い動きを見せます。
その結果として、括られた糸がピーンと張り詰めてしまうのです。
作者の目は甲虫の持つ潜在的な力感に向けられて、緊張を湛えています。

<甲虫 捕まえし子の 笑顔かな>こんなくだらない俳句を俳句と思う人には、
一生理解し得ない世界なのかもしれません。
詩というのは、大袈裟に言えば、心の叫びです。
心が叫ぶには叫ぶなりの感動がなければ嘘なのであって、
日常に過ぎることをムリヤリ俳句にするのはいただけません。

五・七・五なら、そして季語があれば俳句、などと思っている方。
今日をきっかけに、考え直してください。
日本人に与えられた、深遠な世界なのですから…ウフフ"♥"
2006 / 08 / 19 ( Sat ) 18:12:30 | 日記 | TrackBack(0) | Comment(11) | トップ↑
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コメント
タイトル:

お子様な私には少し難しい話でした(笑)。
理系に居たので古文とかやってないんですよ。
名前: ぺん子 #- : 2006/08/20 00:29 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:ワタクシにも・・

むずかしいお話でした。

「切れ字」が「切れ痔」に見えた

ワタクシを、お許しください。
名前: ゆみごん #- : 2006/08/20 07:53 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:難しい?

「俳句だから…」とか「短歌だから…」って、
そういう身構え方はあまりよくないと思いますよ。
日本人には七五調が心地よいことになっとるんです。

ぺん子さん
理系も古文も関係ありませんよ。
現代だって俳句や短歌は詠まれています。
接していると、「あ、イイかも!」ってな具合に
直感の働くことがあると思います。
そのチャンスを逃さないようにね~。
俳句は『声に出して読む』ことが大切。
音(おん)を重視する文学なんですよ。

ゆみさん
切れ痔、笑ったー。
何を隠そう、あたしは痔の経験者ですのよ、オホホ…。
俳句なんて、大したもんじゃありませんよ。
最初は自分の好き嫌いから入ればいいんです。
でも、ひとから強要されて楽しむものでもありません。
興味がわいたら気にする、わかなければスルー。
それでいいんじゃないかと思いますけど。
名前: 新三 #brXp5Gdo : 2006/08/20 11:47 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:こんばんは☆

正岡子規は愛媛生まれの俳人ですが、正岡子規が亡くなった日が8月19日というコトもあって、「俳句の日」とされたらしいです!
愛媛では、毎年「俳句甲子園」も行なわれていますし、「いつき組」主宰の夏井いつきサンも活躍中です。
そのせいか、子ども達の夏休みの宿題に「俳句3句」(次男)、「俳句5句」(長男)なんてのもあります☆
夏休みも残り少なくなりましたね~;
名前: みか #mQop/nM. : 2006/08/20 23:02 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:師匠!

やってきました! 新三さんの日本伝統講座!(笑)

七語調、確かにしっくりきますね。カナダに住んでもう○○年なのに、まだラップが歌えませんもの(涙) 

俳句とか短歌って有名だからいい歌だと思わされるのが悲しいですね(古典の時間に嫌な思いをしたことがあるんですよ(涙) 歌を感じるより現代語に訳して作者の名前を覚える方が大事な日本の教育を見直して欲しいものです。
名前: R* #cDvBsRdY : 2006/08/21 03:08 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:

俳句を読むのって、強引かもしれませんが丁寧に作られた料理を集中して食べる時に似ている気がするんです。

じーっと自分の五感を研ぎ澄ませて、ぱあ、っと情景とかが広がるかんじ?
むしゃむしゃ食っちゃったらはいそれまでよ、だけど、この調味料は何処からきたんだろう、とかこの料理人さんはこのお料理で何を表現しようとしたんだろう、とか考えるといろんなものが見えてきたり・・しないかな??(汗)→妄想?

なーんて、学生時代は古文の成績はヒドイもんで、洋楽ばっかり聴いてた私が最近日本語って・・なんて綺麗なんだろう(うっとり)とか思うようになるんですから不思議ですよね。今日のお話も楽しかったです。

名前: コトリ #8kSX63fM : 2006/08/21 09:53 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:

みなさん、コメントありがとうございます。

みかさん
子規の忌日は9月19日だと思いますよ。
で、子規ですが、「俳句」という言葉を作った人ですね。
芭蕉の昔から「俳諧」と言われていたのですが、
「俳諧の発句」を縮めて「俳句」と名づけたのが子規です。
baseballを「野球」と訳したのも子規ですから、
彼は名前をつける名人だったのでしょうね。
それにしても小学生の宿題が俳句とは!
さすが子規の故郷、素晴らしい情操教育です。

R*さん
師匠ですかい?(笑)
仰るように、日本の言語教育は明らかに間違っています。
前述のように、俳句は音読することが大切なんです。
音読して初めて好き嫌いが生まれるのであって、
活字を眺めているだけでは何もしていないのと一緒です。
歌は歌なのですから、歌わなければいけませんや。
教科書に採用されるような俳句や短歌は無難ですが、
悪く言えば没個性のものも存在しています。
やはり、自分の感性を磨いて自分で選ぶのがいいですね。

コトリさん
ステキな解釈を披露していただいて、嬉しゅうござんす。
俳句は極端に高濃度の言葉ですから、仰せの通り
それを解き放つことがとても重要な作業です。
解き放つのはもちろん読む側の仕事なのであって、
そのためにはとにかくたくさんの句に接することですよね。
料理も、食べ込んでいくと、いろいろなことが分かります。
とは言うものの、俳句をボンヤリ読むだけの人や
料理を漫然と食べるだけの人には理解不能な世界でしょう。
あたしはバカとは交わらないのでいいんですけどね。

天丼が好きで、とりわけアナゴだけのがお気に入り。
活きのいいアナゴを割いて天麩羅に揚げると、
身がギューッとよじれてきていかにも旨そうです。
そんなアナゴを丼飯に乗せると蓋が閉まりません。

天丼の蓋や穴子の力技  新三

梅雨の水を飲んで旨くなると言われるアナゴ。
そのためか、俳句では夏の季語に分類されています。
名前: 新三 #brXp5Gdo : 2006/08/21 11:55 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:高校野球

おひさしぶりです。
アナゴがフタからはみ出た天丼かあ。
じゅるるるる(ヨダレ)

ここんとこ高校野球をずっと見てたもんでお粗末ながら一句…。

甲子園笑う怪物泣く王子

決勝戦終了直後、
負けた駒大苫小牧の怪物こと田中投手が笑っていたのに対し、
勝った早実のハンカチ王子こと斉藤投手が泣いていたのがとても印象的でした。
今年の高校野球は面白かったあ~!
名前: 寝不足 #lEHLCjLA : 2006/08/22 16:08 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:高校野球

今日はとんでもない二日酔いで、ヘロヘロな一日です。(苦笑)

高校野球って、自分が高校を卒業してから
興味がなくなっていたんですよね。
観るならプロの方が面白いに決まってますし。
でも子供が成長するに連れ、また少し興味が湧いてきました。
自分が失ってしまった純粋さがいいのでしょうか。(笑)
決勝戦、二試合とも素晴らしかったと思います。
春のWBCも面白かったし、あとはプロ野球…。
名前: 新三 #brXp5Gdo : 2006/08/22 19:27 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:俳句

拒絶反応が出てしまう私です(笑)。
というのも、祖母と母がかなり熱心に俳句をやっており、あんたもやりなさいと言われ続けてきたから。親に強要されることって、嫌いになりませんか? (でもこっそり、鑑賞だけはしてきました)
新三さんは結社に入っておられるのですか?
名前: ゆすらうめ #xsrTc1W6 : 2006/08/24 13:45 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:

しかも、たまにしか勤しむことのない趣味です。
同人結社の類には参加していませんし、また
同人誌などを読むこともありません。

あたしが俳句を好きな理由は、一にも二にも
その凝縮されたエネルギーと季節感にあります。
そこに音律が加わってしまうのですから
あたしにとってはこんなに楽しい文学はないんです。
短歌も好きですが、俳句の濃度に比べると物足りません。
無論31文字を費やさなければ表現できない内容もあります。
ですが、17文字で表現しきれるテーマを探すことも
俳句の醍醐味の一つではないかと思っています。

名前: 新三 #brXp5Gdo : 2006/08/24 19:35 :URL [ 編集] | トップ↑
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