<炉あかりに新酒の酔のゆきわたり 山口満希子>
昨日出掛けた折に、お気に入りの酒を買ってまいりました。 美味しい酒があればこの世は極楽、呑兵衛の本領発揮といったところですね。 以前にもここに書いたことのある酒屋さんの「ひやおろし」です。 ![]() あたしはこれに、七色とんがらしを少しだけ振って食べます。 で、今日は鶏…というか、鶏屋の話です。 ある日…。 「鶏のモモを二枚ください。」 「えっ?」 「モモを二枚お願いします。」 「今日の肉はあんまり良くないんだよ。」 「ああ、ご主人がはがした(※1)肉じゃないんだね。」 「そう、今日は忙しくてね。」 「それで肉が気に食わないと。」 「今日はダンナさんに持ってってもらう肉はない。」 「分かったよ、しょうがねえなぁ。」 後日…。 「鶏のムネを二枚ください。」 「えっ?」 「ムネを二枚お願いします。」 「今日の肉は…」 「あ、いいんだいいんだ、今日はカレーなんだよ。」 「そう、それならいいや。」 「ってことは、今日も肉が気に食わないと。」 「ウチの肉は防腐剤が入っていないからね。」 「あはは、二日目の肉だって言いたいんだね。」 「90円(※2)でいいから。」 「いいよいいよ、普通に120円取ってくださいよ。」 「いや、いいからいいから。」 自宅で…。 「こないだと今日と、こんなことがあったんだよ。」 「何よ、それ!」 「ん?」 「私が行ったら何にも言わずに売るんだよ、きっと。」 「まあ、そうだろうな。」 「それも、最初から120円で売るに決まってる。」 「まあ、そうだろうな。」 「頭にくるったらありゃしない、あのオヤジ。」 「そう怒るなよ。」 「私はもう二度とあそこには買い物に行かないからね。」 ※1 「はがす」とは、丸のままの鶏をさばいて各部位を切り取ること。 ※2 100gあたりの値段。市場や卸しの店では1kあたりで言うのが慣わし。 あたしに親切にすれば、他のお客さんに不誠実になってしまう図式ですね。 あたしは肉質が悪いとズケズケ文句を言うので、オヤジも気を遣うのでしょう。 でも、商売は公平にした方がいいですね。 余計なことは考えずに、酒、酒。 |
タイトル:おはようございます♪
素直に笑わせて頂きました。 奥さまの面白くない気持ち、わかるなぁ。。(^-^) 中身はちょっと変わりますが、かなり前のこと。 市場で鮮魚などいろいろ買った時です。 向こうも「おねえさん、お安くしとくよー!」な調子なのだし、まとめていろいろ買ったし、私も珍しくというか初めて思い切って「ちょっとお安くなりませんかぁ?^^」みたいなことを一言言ってみたのです。 すると、その店のおばさんたら、「まぁ、おとなしそうな顔して・・良く言うよ。これでも安くしてるのに。」ときました! (ー'`ー;)ムムッ もっとズケズケ・バリバリのおばさん客だったら平気で笑ってまけてあげるくせにっ。 夫に話したら、「世の中そんなもんだ。」って。 車の運転で赤信号の停車中に歩行者にボディを蹴飛ばされたことも! おとなしそうだと見られるとこんなものです。泣 この話の時は夫も怒っていましたが。(^_^;)
名前: シルフィー #UVEHx0xA : 2007/10/29 09:39 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:
きいたことはありますが、どういったお酒なのか知りませんでした。 ほどよく熟成されていて、おいしそうですね。 名古屋に住んでいたときは近所に気の利いた酒屋があり、 ぬる燗でおいしい地酒をいろいろと勧めてくれました。 わたしにとって、日本酒の季節はこれからです。 またいい銘柄があれば教えてくださいね。 いつか一緒に酌み交わしましょう(笑) タイトル:ぬ…
>今日は鶏…というか、鶏屋の話 だったはずなのに、お二方とも違うところに反応されて…。 オケラやアメンボと同じで、ブログは生きているんだ友達なんだ。(イミフ) シルフィーさん この鶏屋は、向こうから勝手に値段を下げるので笑えます。 あたしは不味いときに文句を言うだけではなくって、 美味しかったらその報告も欠かさずにしています。 これは八百屋や魚屋でもまったく同様に習慣にしており、 おかげで贔屓の店とは絶対的な信頼関係を築いています。 elaathenaさん 「神亀」(亀はホントは難しい字)、とてもいい蔵ですよ。 そしてこれを購入した店は、蔵と直接取引しているんです。 最近では燗に堪えない酒が多くなってしまいました。 燗をつけると酒のアラが浮かび上がってしまうので、 作った側が冷用を勧めたりする始末ですからね。 タイトル:
ふふっ。 ということは、これからその鶏屋は新三さんが買い物に行くしかないですね。 奥様の仕事、ひとつ減ったね♪w エッセイ、読ませていただきました。 これね、まさに私が高校の時に書いた英語論文(スピーチ?)の内容でしたよ(笑) 日本人として日本を知らずに国際化はありえない・・・みたいな(理解出来てなかったらすみません) 料理にたとえるとこういう言い方になるんだなぁ。 この時期に新三さんに会ってたら、もっと説得力のあるスピーチが出来ただろうなと悔しく思ってます。 タイトル:論文、それも英語?
R*さん、その頃から英語と濃く接していたんですか。 英語で論文、それも国際化がテーマだなんて素晴らしい。 エッセイを読んでくださって、ありがとう存じます。 自分の言いたいことを正しく読み手に伝えるには、 適切な例を引くことがとても大事なポイントです。 食べ物を論じるときは引用例に事欠きませんから 分かりやすい説明をつけることが比較的容易です。 説得力はそんなところからも生まれる可能性がありますね。 R*さんがご自分のブログで展開される語り口、好きですよ。 切り口がどうであっても、芯になることがブレていません。 言葉には、自然と人間が浮かび出てしまうものだと思います。 |
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