嵐の後の…


<年来る如何な年ぞと頭上ぐ 天野莫秋子>
「としきたる いかなとしぞと あたまあぐ」、まさに今のあたしの心境です。

今年はどんな年になるのか、皆目見当がつきません。
お袋のボケがどのような速度で進行するのか、
子供たちの成長はどのような速度で進行するのか、
自分の老化はどのような速度で進行するのか。

料理に対する情熱はどんな方向に流れていくのか。

自分をとことん突き放して、あくまでも客観に徹したい2009年です。

昨日は、新三家恒例の新年会をぶちかましました。
例年と同じようなものをご紹介するのはあまりにも芸がないので、
「今年はこんなものを作ったんだよー!」という品をご紹介します。

では、続きをどうぞ。

新三スペシャルは健在で、これが献立の中心であることは揺らぎません。
ただ、今年は例年よりもいくぶんスパイシーに仕上げました。
昨年の夏以降続いている南インドブームの影響が、形となって出ましたね。
「今年のが一番旨いんじゃないか?」という意見が多かったんですが、
あたしは毎年毎年美味しく作っていることを断言しておきます。
でも「今年が一番」だとしたら、要因はスパイス使いでしょうね。

 新三はレベルアップした…( ̄ー ̄)フッ

まだまだ熱の冷めやらない南インド、三種類のカレーを用意しました。
以前にご紹介したことのある「ゆで卵のカレー」のほかに、
「トマトと豆のカレー」、「根菜のカレー」というラインナップです。
根菜のカレーの具にはレンコンとダイコンとニンジン(あたしが!)を採用、
客人には様々な意味でサプライズ満載の一皿だったことでしょう。

今年はイカのいいのが手に入ったので塩辛も仕込みました。
イカと塩だけで作る、世界最高レベルの発酵食品です。
チャンジャも、いつもの通りに美味しく出来上がりました。
もっともあたしはチャンジャそのものを作るわけではないので、
あんまり威張れたものではないんですけどね、ホントは。

カレー、塩辛、チャンジャ、この三点セットは弟子一号にお裾分け、
果たして師匠の威厳を保つことはできたのでしょうか?

前置きが長くなりましたが、今年の目玉。
牛スジ豆腐
牛のスジですが、透明コリコリの「腱」ではなく「肉スジ」と呼ばれるものです。
下処理は圧力鍋、煮込みは普通の鍋と、調理器具を使い分けています。
写真は今日のあたしの昼食、食べ始めてから気づいて撮影しました。

とろとろ
醤油を前面に立たせる煮物はあまりしないあたしですが、これは特別。
スジの軟らかさと全体の味が決まってから、あえて醤油を追加します。
箸で持ち上げられるけれど口に入れたらとろとろというのが理想です。

豆腐
味は入ってもスが入らないように温度管理をするのが難しいところです。
わざと粗めに刻んだネギと七色とんがらしをたっぷりかけると、
酒でも飯でも進みすぎてしまうのが困ったところですね。

もうひとつはこいつ。
スペアリブ
こちらは豚のスペアリブを使った純然たる中国料理です。
漬け込みに8時間かかるのが厄介ですが焼くのは15分程度、
オーブンでできるのでいかにも人寄せ向きの料理と言えるでしょう。
芽台(マオタイ)という、高粱(コウリャン)を原料とする蒸留酒を使います。
その54度もあるマオタイの香りがこの料理の生命線というわけで、
これはどうしても他の酒で代用することはできません。

スペアップリブ
手づかみでわしわし食べるのが醍醐味、肉は骨からキレイに外れてくれます。
「こんな料理をなぜ今まで出さなかったんだ!」という声もあったようですが、
料理人の引き出しってのは数ばかり多くて滅多に開かないものなんです。(笑)

新年会は無事に終了しましたが、あたしもカミさんもヘロヘロです。
スペシャルなカレーでも食べて、体力の回復に努めるとしましょう。

あ、今年の目標を書いておきましょう。
今年の目標は、謝恩です。
家族友人先輩後輩、師匠に弟子に舎弟どもに。
あたしのHPやブログをご覧くださるすべての方に。
あたしのために命を提供してくれる、あらゆる食材に。
馬に。
酒に。
大好きなあの人に。

ありがとう。


2009 / 01 / 04 ( Sun ) 15:24:23 | 日記 | TrackBack(0) | Comment(6) | トップ↑
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コメント
タイトル:

牛スジもスペアリブも美味しそうです~。
どちらもお酒がすすみそうですね(笑)。
わたしは今日までお休みで明日から会社復帰です。
今年は一緒に飲みに行きましょう!
名前: 晶 #VWFaYlLU : 2009/01/05 22:21 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:おっはヨンピル!(謎)

牛スジ、あたしが食べたのが最後でした。
なのでスジも豆腐もグズグズになっちゃってます。
ダイコンはみんな食われて残ってませんでした。
スペアリブは骨の周りのとこがンマイですね。

今日からお仕事、ご苦労様でございます。
飲みに行くのはドンと来い!
十四代ですか、それともコチンですか?
名前: 新三 #brXp5Gdo : 2009/01/06 10:49 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:

お疲れ様でしたー!!
どかーん!というカレーの画像を楽しみにしてたんだけど、
以前作っていらっしゃったのと同じだから省いたのかな?(くすん)
これがもらえた弟子1号、羨ましい!!

15分焼くだけで骨から綺麗に外れる肉って・・・凄い!
私はラックのまま焼くので、大体オーブンで1時間半くらい掛かるかな?
途中までアルミホイルでカバーして蒸し焼きにするタイプです。
BBQの方が断然美味しいんだけど、マイナス10度ではやる気が起こらない(笑)
名前: R* #cDvBsRdY : 2009/01/06 14:14 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:Mademoiselle♪

そう、新三スペシャルの画像は去年と変わりません。
南インド3種の絵面も、過去ログのものと大差ありません。
どうでもいいのばっかりなので、全部割愛しました。

リブをラックのまま焼いたら最低60分ですよねー。
大きい単位で焼くと寝かす時間も必要ですしね。
これは切り分けてから漬け込んでそれを焼くので、
15分という驚異の(!)加熱時間を実現できます。
しかも、焼き上がりをすぐにかぶりつくことが可能です。

お、お得?(笑)
名前: 新三 #brXp5Gdo : 2009/01/06 22:13 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:

おいしそうに煮込まれた牛すじをみて、
昨年(いや一昨年か)連れて行っていただいた
築地場外のモツ煮込みを思い出しました。(じゅる)
わたしは中途半端な名古屋人なので牛すじも赤味噌で煮てしまうのですが、
味噌だとなぜかお酒にはあわないんですね。
やっぱり今度は醤油にしてみよう・・・

スペアリブは骨に残った肉を前歯で行儀悪くこそげるのが快感です♪
でもこれはそんな必要がないのかしら(^^;
名前: elaathena #I678atB6 : 2009/01/07 10:25 :URL [ 編集] | トップ↑
タイトル:Maっda~m(やや無理アリ)

築地場外の「きつねや」、ご一緒しましたねー。
あそこも八丁味噌を使ってますけど、あたしは江戸前で。(笑)
実は、ダイコンもちょっとだけ入っていたんです。
たくさん入れるとダイコン臭くなってしまうので、
隠し味程度にホントに少しだけ入れるんです。
運よくダイコンに当たった人は喜んでました。

スペアリブは、もちろん歯でガシガシしますよ。
人間も動物なんだと感じる瞬間ですよね。
名前: 新三 #brXp5Gdo : 2009/01/07 16:45 :URL [ 編集] | トップ↑
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