新三的蕎麦分析


初めて伺う蕎麦屋さんでは、どうしても分析的な食べ方をしてしまいます。
我ながらイヤな癖だと思う反面、職業病みたいなものだという諦めもあります。
とかく蕎麦好きには理屈っぽいのが多いもので、あたしもその例に漏れません。

さらしな総本店 中野北口店
初めてですから、いつもの通り「もり」をお願いしました。
田舎そばもあったのですが、オーソドックスな二八を選びました。

二八@さらしな総本店

全体を撮ろうと思ってカメラを高く持ち上げたら、思い切りボケましたん。。。

まず目につくのが、麺線の太さですね。
あたしが好んで通うような店の麺は、総じてもっと細く切られています。
麻布に「永坂更科」という江戸からの老舗がありますが、系統は別のようです。
薬味はきちんと晒されたネギに本わさび、それに大根おろしです。
竹を半割りにした器はともかく、薬味の仕事は丁寧で好感が持てます。
つゆはやや甘めの出来上がりですが、ダシの旨味がたっぷり出ています。
蕎麦が太めなので、すすっと手繰り込むという具合にはいきません。
どうしても、何度かモグモグしないと喉を通ってはくれません。
なので、やや甘めのつゆが好相性、考えられたバランスですね。

ついでながら、着席してすぐに出されたのが奥の湯呑み。
「お茶なんか要らねーよ!」と思ったのですが、飲んだら蕎麦茶でした。
蕎麦屋で蕎麦茶なら、これはアリかもしれません。

で、量が少ないですね。
もともと蕎麦に量を期待しちゃいませんが、750円はちと高い。
まあ、並木藪ならあの量で700円ですから、相場なのかな…。
ご贔屓のまつやが良心的過ぎるってことかもしれません。

切れた蕎麦

こういう風に蕎麦が短く切れてしまうのはいただけませんね。
ホントに上手な人が打った蕎麦は、雑に食べても切れません。
麺が太いと書きましたが、細い麺を作るには生地を薄く延ばす必要があります。
そのためには、蕎麦粉とつなぎが完全に一体になっていることが大事です。
さらに、切った麺を丁寧に扱って、はじめて切れない蕎麦になります。
茹でるにも洗うにも盛るにも細心の注意が必要で、腕と気遣いが問われるところです。
麺が太いには太い理由があるので、それ自体は一向に構いません。
ただ、つながり切っていない麺は、少しだけ残念な感じがするという話です。

こういう切れっ端は、蕎麦猪口に入れて蕎麦湯の具にしてしまいます。
蕎麦湯を注いで飲んだつゆ、やはり甘みが浮かび上がってきました。
神田や浅草並木の「藪」のように辛いつゆ、あれはあれで一つのスタイル。
「さらしな」を名乗る店全般に共通する甘めのつゆ、これはこれ。
肝心なのはあくまでも蕎麦との相性ですから、そこさえ外さなければOKです。

ね。
たかが一枚の蕎麦で、これだけ能書きを垂れることができるんです。
イヤだねー、蕎麦好きは。
2011 / 02 / 21 ( Mon ) 11:35:24 | 美味しいもの | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
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