ちょっと気になったこと ⑧


さんざん吠えてきたので、このシリーズは今回を最後にする。

牛肉にランクがあるのをご存知の方は多いだろうと察する。
いや、いまや牛肉のランクをご存知ない方はほとんどあるまい。
だが、ここに大きな落とし穴があることを知る方は少ない。
では、A4・A5ランクの肉の謎を解いてみることにしよう。

牛肉のランクはA>B>Cおよび5>4>3>2>1に分かれている。
3×5で15通りの組み合わせがあり最高ランクはA5である。
誰かが焼き肉か何かを食べに行くと、店員がドヤ顔で言う。
「ウチの牛肉はA4・A5ランクしか使っていませんからね!」と。

あ、そ。

まったく下らない話で、牛肉嫌いにいっそう拍車がかかろうというものだ。
以下に、謎解きのための数値へのリンクを示す。
  東京都中央卸売市場・芝浦屠場HP
このページの中程に、東京食肉市場における格付別取扱数量という項目がある。
Aランクの牛77,683頭の中で5と4に位置づけられているのは50,990頭、
Aランク全体からみた(5+4)の比率は65%を超えている。
全体の取引頭数143,880と比べてみても、実に35%を超える比率だ。
これでは、犬も歩けばA5ないしはA4に当たるということになる。
ちなみにABCは歩留まりのランクで、数字は肉質のランクである。
廃棄部分が多ければCで、少なければAということになる。
だが食用の肉というのはほぼ全部がAランクに属すると言っていい。
廃棄部分が少なくなるように品種改良されているからだ。
乳牛では廃棄部分が増えるし、労役用の牛ならさらに廃棄が増える。
BランクやCランクの牛を焼肉などで食べることは、まずないのだ。

また、この格付けは農林水産省が行っているものではない。
日本食肉格付協会という社団法人が行っているものなのである。
調べるのもバカバカしいが、どうせ天下りの受け入れ機関である。
私は、牛肉のランキングはまるで信じないことにしている。

とは言え、ランク表示が購入の目安になることは間違いない。
ただ、それを盲信しないようにするのが食べ手側の知恵なのである。
大間のマグロだというので食べてみたら、旨くなかった個体もあった。
私が今までに食べた中で一番旨かったマグロは、佐渡沖で揚がった本マグロだ。
ブランドにはそれなりの意味があるが、それが全てではないのだ。
神戸で食べた神戸牛は旨かったが、とても日常で食べられる値段ではない。
旨いものには金を払っても、ハリボテの名前に金を使うのはまっぴらである。


さんざんぱらこんなことを書いてきて、不思議に思うことが一つだけある。
世の人々は「食べることにはうるさい」のに、どうしてその周辺事情に無頓着なのか。
「そんなことを気にしていたら、食べたいように食べることができない。」
それは確かに一つの意見だとは思うが、それを横着の言い訳にするのはいただけない。
農薬まみれの新鮮な野菜を喜び不健康な高ランク牛肉を有り難がる人には、分かるまい。

最後に、先日目撃した光景を書き記しておこう。
外で昼食をとっていた時のことである。
ある女性客のお膳が運ばれてきて、彼女は食事を始めた。
始めたのだが、右手の箸を動かすだけで左手を使わない。
小鉢をつつき漬物を食べるのは右手のみ、左手の手皿もしない。
私は本気で、左手がないのかと思ったのである。

ところが!

ご飯茶碗に右手を伸ばしてご飯をひとかたまりすくい上げたら、
彼女は今まで温存しておいた左手を手皿にしてご飯の真下に添えたのだった。


はあ、くたびれた。
思うままに書きなぐってきたので、満足とは言い切れない。
だが、吐き出したスッキリ感はある。
そして、書いた以上は、自分への戒めともしなければならない。
次から普通のブログを書けると思うと、何だか気が楽だ。
2012 / 12 / 03 ( Mon ) 15:52:42 | 日記 | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
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