シリーズ 「元気な病人」 第一話


7月の下旬に、次男の遊が精神科の検査を受けた。
もちろん必要があるから受けたのだが、その結果が
なかなか面白いものだったので公表してみようかと思う。

PFスタディ 検査結果

 <検査中の様子>
検査には丁寧に受ける様子が見られました。比較的素早く書いていました。

 <結果>
専門用語の羅列なので、略。

 <考察>
GCRは73%(平均値58%)で、高めの値となりました。これは集団順応度を示しており、
欲求不満状況にあちして、一般的な対処、表面上、適応的に振舞うことが可能であることが
想定されます。以下、その具体的な反応の仕方について述べたいと思います。

欲求不満場面に直面した際は、基本的には、誰のせいでもないと考えやすく、
また、その欲求不満の原因がどこにあるのか、その矛先に視点が向きやすく、
どうしたらその状況が解決するのかということに視点が向きづらい傾向が窺えます。
すなわち、即時問題を解決して、欲求不満を解消しようとするよりも、
誰のせいでもないと考えたり、とりあえず謝ったりすることで、
その場の沈着を図ろうとする傾向があります。
それは、社会性の高さでもあり、成熟した態度であると言えます。
その反面、人に頼ろうとすることは少なく、対応がやや型どおりになり過ぎることが
あるかもしれません。


PFスタディというのは、欲求不満耐性を調べる検査…とでも言えばいいか。
PFスタディで容易にヒットするので、興味のある方はお調べ願いたい。

さてこの結果は、客観的かつ冷静に受け止めるとして、遊がなぜ
このような検査を受けることになったかというのが話の本題である。
同時にもう一つ検査を受けたので、続きでその結果も公開する。

PFスタディと同時に受けた検査はいわゆる心理検査なのだが、
細かく言えば<YG性格検査・風景構成法>と呼ばれるものだ。
以下は、その結果報告である。

YG性格検査

対人関係は社交性に富み、協調的で、細かい心遣いもできる人なので、
誰とでも上手く付き合えるタイプであると言えます。
今現在、情緒面においては、抑うつ性が高く、意欲も落ちています。
一方で、理性が強く働きやすいところがあり、感情に流されるということは
少ないのではないかと思われます。そのためか、活動性は落ち込んでおらずに、
むしろ高く、日々の学校生活を営むことができていることが推察されます。
また、活動性の高さに比して、慎重で、熟慮的に物事に取り組み、内省力も
適度にあると思います。リーダー気質ではありますが、大胆な決断は
できにくい面があります。

風景構成法

全体的には、人はスティック・フィガーですが、活動が見られ、生命に息遣いも
感じられ、穏やかな世界が感じられます。【田んぼ】として描かれた稲も
だいぶ育っており、内面の豊かさが感じられます。色味は少なく、情緒的色彩の
少なさが見られます。一番目に描く【川】は、左下隅に描かれました。描線は
全体的にスケッチ風となっており、物事の取り組み方や行動においては、
とりあえず最初に様子を窺ってから始めるという慎重さがあり、繊細な一面が
窺えます。

その一方で、【道】が大きく中心に十字路として描かれました。しかも
10項目の中で、唯一【道】だけが、枠を大きくはみ出しました。自然の力よりも、
文化・社会的な要素が前面にでており、その点で、無意識的な動きよりも、
理性的・合理的な力が活発に働いているように思われます。

また、他の項目に比べて【木】は妙に大きく、風景に統合されずに、
浮いているものもありました。どこか自己顕示的でもあり、本人の活動性に比して、
無理してエネルギーを高くして、維持しようとしているようにも見えます。

最後に描かれた【石】は、むしろ“岩”と言った方が良いくらい非常に大きく、
しかもごつごつとしていて、触れると怪我をしそうな鋭さを持っています。
それが【動物 (猫)】と“自分”たちが遊ぼうとしている【川】の近くに、
二つ描かれました。“猫”には色がなく、猫の死が連想されます。
それが十分に整理されておらず、絵の中に出てきているようにも見えます。
それも含めて、“岩”は生命活動に脅威を与える存在のように感じられ、
何かしらの不安感を抱いているように窺えます。


遊をご存じの方なら、頷かれる部分も多いのではないだろうか。
遊をご存じない方でも、ああ、こういう子なんだと想像されるだろう。
一時間かそこらで二種類の検査を受けて、遊のメンタルは裸になった。

だがこれらは、遊が明らかに精神を病んでいるから受けた訳はないのだ。
遊はいたって元気だし、見た目は普通の高校一年生にすぎない。
だが、今現在のヤツは、れっきとした病人なのである。
今回次男の病のことを書こうと思ったのは、医学的な興味からである。
また、同様の症状を経験したことのある人がどこかでこれを読んでくれたら、
治療の端緒を見出してもらうことができるかもしれないという望みもある。
同じ症状を呈する人が家族や周りにいれば、参考になるかもしれない。
使命感などという大げさなものではないが、書いてみたかった。
デリケートな部分もあるかもしれないので、わが子とはいえ許可を取った。
私の気持ちを汲んでくれたのか、ネタにされることも快諾してくれた。


長くなったので、今回はここまで。
興味を持たれた方は、次回も続けてお読み願いたい。

2013 / 09 / 04 ( Wed ) 15:55:22 | ガキンチョ日記 | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
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