海苔弁、その②。


海苔弁のことを書こうと思ったのだが、以前に記事にしたことを思い出した。
探してみたら見つかったのだが、なんと9年も前の10月のことだった。
だから今回のタイトルを【その②】とした。

過日、12名という大所帯で東京ドームへ乗り込んで野球を観てきた。
その際に私が用意していった食事が海苔弁、これが大好評だったのだ。
作り方の詳細は上記のリンク先に書いてあるのでここでは触れないが、
海苔弁を旨くするポイントがいくつかあるので書き留めておきたい。

まずは、良質の米を上手に炊くこと。
野球観戦の際に使った米は、南魚沼産の正真正銘のコシヒカリ。
それをガス釜で一升二合炊き、その一部を弁当とした。
巨大なタッパで作り、どうやら飯は四合ほど入ったようだ。
米に関してはもう一つ大切な要素がある。
それは、弁当箱にぎゅう詰めにしないこと。
ガチガチに詰まった飯は、海苔弁に限っては大NGである。

そして、かつお節と海苔を吟味して使うことも大事だ。
かつお節はカビ付けされた節を削り出したコクのあるもの。
大きなものは口の中に残り気味になるので、細かい削り節がいい。
海苔はリンク先の記事のように、小さくちぎって使うのがミソ。
この手間で、海苔弁の味は飛躍的に向上するのである。
今回の海苔は、有明産の一枚50円ほどのものだった。

そして最後は醤油だが、これもなるべくいいものを使うのが望ましい。
ただ、味の好みがあるので、どれが理想とは言い切れない部分がある。
ちなみにウチではキッコーマンの特選丸大豆醤油を愛用していて、
今回の海苔弁に使ったのもキッコーマン特丸であった。
飯に対してどれほどの量を垂らすかは、案外難しい。
海苔のかけらを醤油につけて並べるので、その分も計算する必要がある。
これは、経験を積んで体で覚えるしかないと言っておこう。

容器に詰めて持ち運ぶ間に、中身が均一に蒸れて味が馴染む。
そこをガシガシぐいぐい食べるのが、一番旨いように思う。
冷えきって飯がカチカチでは困るし、レンジ加熱などすると香りが飛ぶ。
今回は、ドームで、回し食いで、というオプションもついた。
BBQだと不味い肉も旨く感じるように、付加価値がつくことで
シンプル極まりない海苔弁が本来以上に旨く感じられたのだろう。

私が海苔弁を作るのを見ていた家人が、「食べたくなっちゃってさあ…。」と。
3日ばかり経ってから自分でせっせと作り始めたので、写真を撮らせてもらった。

海苔弁2014 横から

下から、飯、かつお節、海苔、それを二層構造にするとご馳走感が増す。
普通の弁当屋の海苔弁は一層だし、海苔をちぎってあるはずもない。
また、原価コストの関係上、かつお節を使うなどもってのほかだろう。

海苔弁2014 上から

上から見たら、醤油で濡れた海苔が見えるばかりだ。
タッパの端の方に、辛うじてかつお節と飯が見えている。
注目すべきは海苔のツヤで、海苔の表側が上になっているのだ。
海苔をちぎって醤油をつけて、それを全て表が上になるように敷き詰める。
手間と愛情を料理に込めたいのなら、こういうところに労力を注ぐしかない。
横着から美味は生まれないものなのだ。

実に完成度の高い料理で、しみじみ旨いなあと思う。
梅干し、漬物、そういった副材料さえ不要なのではないか。
どうしても何かを加えるなら、唯一考えられるのはシラスだ。
だが、そうなると既に「海苔弁」ではなく「シラスご飯」だろう。
海苔弁というからには、やはり海苔がフューチャーされているべきだ。
大げさではなく、日本に生まれ育ったことのありがたみを感じる。
海苔弁は、日本人のDNAに訴えかけてくる秀逸な料理なのである。
2014 / 09 / 02 ( Tue ) 04:25:45 | 美味しいもの | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
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